一匹狼と野良猫。



「支えてくれてるので、凄く楽です。」



私の言葉に安心した様で、彼は微笑む。



「しんどくなったら言ってね。」

「こ、これ以上凭れたら大変ですよ」

「おんぶするから大丈夫」



平然と答える彼の言葉に

自分が彼におんぶされながら病室までの道のりを

複数の人達に見られるのを想像する。



ふるふると首を横に振る。



「ふは、そんなに嫌?」

「い、いや........じゃなくて、周りの方が.........」

「あー、別に気にしなくていいんじゃない?
病人なんだし。」