一匹狼と野良猫。



「私は、あの時、助けに来てくれて
滉牙さんの姿を見た時、本当に嬉しかったです。

凄く安心したんです。

意識も朦朧としてて、
本当に死んじゃうって思ったけれど、
滉牙さんが現れて、出会った時の事
思い出しました。

この人は必ず私を助けてくれる

ひーろー.......?みたいな」

「ぶはっ」



急に吹き出す滉牙さん。



「良いように言い過ぎだから。」



照れ臭そうに笑う滉牙さん。



「ほ、本当です。本当にヒーローです」

「うん、わかったから......
そんなに言われると、どうしていいかわかんない」



彼はそう言って頭を掻く。

照れている滉牙さん。

珍しい。



チラッとこちらを見て顔がパッと離れて

頭をわしゃわしゃと撫でられる。