一匹狼と野良猫。



「.....っ、ごめっ」

「でも俺もごめん」



そう言って彼は言葉を遮る。

違う、謝らなければいけないのは私。



「........守るとかカッコばっかつけて

結局、拉致られて傷だらけにされて......

本当にカッコ悪いよな。
自分が情けない。」



そう呟く彼に懸命に首を横に振る。



「違う.....私が、私がもっと周りを見ていれば、

会社の女の方も、私のせいで......」

「それは違う。」



彼は優しい口調で強く否定する。