一匹狼と野良猫。




ゆっくり身体を離し、じっと見上げる。



「っ..........、ほんもの.......?」

「ふは、俺の偽物いんの?」



そう言うと彼は意地悪そうに笑う。

じわぁ、と視界がボヤける。

あぁ、本当に、滉牙さんだ。



「心配かけて、迷惑かけて、
.........ごめんなさい。」



グッと涙を堪え、下を向く。



「うん、かなり心配した。」



その言葉に涙が出そうになる。