「それこそ奇跡だよ。 私も自分の事の様に嬉しい。」 蓄えた髭を触りながら、医師は嬉しそうに言う。 隣りで看護師も笑顔で頷く。 「これからも、その大切な人達を 大事にしていくんだよ。 もう何も心配する事はないさ。 君は、こんなにも愛されているんだから。」 そう言って医師は病室の扉へ目をやる。 自分も釣られて向くと、 玲花さんとタイガさんが扉の後ろから こちらを覗いていた。