「わた、しもっ......初めて、
自分の......意思、で......

生きたい って、思った.....

死にたくないって、思ったよ」



ゆっくり身体を離すと、玲花さんは笑顔で頷く。



「........こわ、かった。

私っ、死んでもいいやって、思ってた......
けれど、薬が効いて.......意識が遠くなって......
救急車に乗ってる自分を、見てた。

自分の、身体なのに、感覚がなくて.....
何も感じなくて、
自分の、身体が....自分じゃなくなっていくみたいで

とても、怖かった........」



今でも意識が遠のく感覚が残っている。

徐々に身体が機能しなくなる感じが、

コントロール出来なくなる事が

たまらなく怖かった。



玲花さんは涙を流しながら笑顔で頷いてくれる。



「生きててくれて、本当に良かった」



そう言って彼女はまた抱き締めてくれる。

その言葉に、その行動に

また涙が溢れた。



初めて声を上げて泣いた。

ごめんなさい。

死にたいなんて言って

ごめんなさい。

迷惑をかけて、ごめんなさい。



私は


生きていたい。