目を開けると、見覚えのない天井。

左を向くと、手を握ったまま眠る玲花さんが居た。

目だけを動かし、辺りを見渡す。



心電図や点滴が繋がれており、

点滴は黒い液体が規則正しく滴っている。



病院...........か。



まだ意識がボーッとする。

ゆっくりと上半身を起こし、右手の平を見る。



............生きてる。



じわぁっと視界がボヤける。

次々に零れ落ちる涙。



「ん..........ゆい、ちゃん?」



玲花さんが目を覚まし、身体を起こす。