思い出せない。

自分がなんなのか。

何故ここにいるのか。



そして、遠くの方に扉がポツンと見えた。

ゆっくり、ゆっくり、近づく。



扉の前に立つと、

扉の大きさは私とほぼ同じくらい。



アンティークな作りで、

ドアノブには少し錆がある。

そっと触れようとしてその時、

背後に何かを感じる。


振り向くと、クマのぬいぐるみ。


どこか見覚えのある懐かしい感じ。

けれど、それがなんなのかは分からない。

自分と同じくらいの大きさのぬいぐるみ。



とても大切な人から、貰った気がする。