一匹狼と野良猫。



ドカッ!!と腹部に痛みが走る。

殴られた様だ。



「んぐっ」

「もう、逃がさないから♪」



ゾクッと背筋が凍る。


瞳孔の開いた目、

気味悪い笑み、

悪寒がする声、




今までの記憶が走馬灯のように

流れ込んでくる。




頬や腹部を殴る音、

鼻につく血の匂い、




はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、

酸素が入らない。


朦朧とする。




そして私は、


気を失った。