一匹狼と野良猫。



「.........良かったら自販機あるから、何か飲む? 」



女性は片耳に髪をかけて優しく言ってくれた。



「あ......いえ、そんな........」

「遠慮しないで♪ほら、おいで」



そっと手を引いてくれて

自販機に向かう途中、人影が見えた。

その方向を見ると、



か........ずま..........



全身の筋肉が固まり、汗と震えが止まらない。

急に止まる私に女性は振り向き、

心配そうに顔を見る。



「?? どうしたの?」



凍りついた様に動かない身体。

涙が溢れる。



「にげて。」



ドガッ