家族だとか、友達だとか、
そんなのどこにもいない私には
縁もゆかりも無いと思っていたけれど、
目の前の彼が結ぶ絆というものは
私も大切にしたいと思う。
「さっきの、
...........えと、守るって.....」
「あ。」
先程の事を思い出して、2人してドギマギする。
「......私には、何もありません。
家族も、友達も。
なので、滉牙さんや玲花さん、
タイガさんと出会って
少しずつ大切なものの意味が
分かってきた気がします。
私も、自分が出来ることを精一杯して
みなさんの力になれたらなと思います。」
そう言って彼を見ると目をまん丸くしていた。
そして、ふは、と笑う。