......なんだろこれ。



戸惑っていると、振り返って言う。



「おんぶするから、乗って」



懸命に首を横に振る。

おんぶなんてしたら、この人が濡れてしまう。



「.......はぁ。

じゃあここで待ってて。
すぐ戻るから、おっけ?」



男の人は傘を持たせ、着ていたジャケットをかけて

何処かへと走って行った。



.......このまま待った方がいいだろうか。



迷っていると直ぐに1台の黒い車が

目の前に止まった。