翌日、まだ誰も来てない教室で本を読んでいると、玲奈達のグループが入って来た。こんな時間に来るとは珍しいなと思いながら本を読み進めていると、そのうちの1人の子が、私の前に座った。
「ねぇ、佐藤さん」
「何?」
「あんたの親友の…高山さん?が、あたし達の悪口言ってるって本当?」
「言ってないよ。」
「本当に?でもおかしいな…ミコが聞いたって言ってたんだけど…」
そう言って、スマホを操作してある動画を見せた。それを見た私は次の瞬間言葉を失った。
「ねぇ、あの3人本当にウザくない?」
「分かる。ぎゃーぎゃー言ってて猿みたいだよね」
間違いなく雪の声だった。だけど…何かおかしい。