「私の妹が誰かを紹介してって言っててね、歳は一君よりも五つ上なんだけれど、どうかと思って……彼女、いるの?」

 あぁ、そういうことか。紹介か。

「すみません、そういうのは。……彼女がいるわけじゃないんですけれど」

「そうかぁ、了解。ごめんね」

「いえ、こちらこそすみません」

 再びペンを動かし始めると、はぁ、と小さな溜め息をつかれたのが分かったが、どうにもできないし、じゃあやっぱりお願いしようか……と言う気もない。