「私が誰と付き合おうと、お兄ちゃんには関係ないでしょ?」



美衣はローラーを置いた机から離れて、また俺の前に戻ってきた。



俺は後ろ手でドアを閉めて、生意気な口を叩くあいつを見下ろした。



「お前は、まだ子どもだ。男と付き合うのは早すぎる」



「全然早いことないよ。
私の友達だって、普通に彼氏いるし。

私、もう高校1年だよ。
子どもなんかじゃありません」