「お兄ちゃん、どうしたの……?」



妹は、手にローラーのような美顔器を持ったままドアを開けた。



今まではそこまで美容に気をつかってない感じだったのに、男ができたとたんに色気づきやがって……



「お前、そいつと付き合うの……?」



「そいつって……?」



「今日、お前に告白してきたやつと……」



「お兄ちゃん、聞いてたの?」



美衣は少し不満げな顔で、手に持っていたローラーを机に置いた。