「お兄ちゃん、ひどい……
どうして、そんなことするの?」



美衣は泣きそうな顔で、俺と新倉の間に入った。



「私が何しようと、お兄ちゃんには関係ないでしょ?
お兄ちゃんのバカ!大っ嫌い!」



美衣は俺を突き飛ばして、家の中に入っていった。



「……ったく。何なんだよ」



目の前に立っている男には構わず家に入ろうとした時、新倉は口を開いた。



「お兄さん、待ってください」