「そのことだけどさ……
やっぱり、俺、涼子とは付き合えない」



「どうして……」



「今、受験で大事な時期だし……」



「本当の理由は、そうじゃないでしょ?」



涼子は缶コーヒーを両手で持って、俺を見上げた。



「要は……私のこと、好きになれなかった?」