兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》

「それって、脈アリってこと……?」



「お前のこと、嫌いじゃないけど……
好きになれるかどうかは、わからない」



「だったら、私と付き合ってよ。
私のこと、好きにさせてみせる」



涼子とは保育園の頃から仲がよかったが、高校生になった涼子からは大人の色気が漂っている。



そんな涼子から告白されて、悪い気はしなかった。



「涼子は、本当にそれでいいのか……?」



「いいよ……
要と一緒にいたいの」



「わかった」



涼子のことを、本気で好きになれるかはわからない。



妹に抱いてはいけない感情を、他の女と付き合うことで消してしまいたかった。



俺は、あいつの兄になりたかった。