兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》

【要side】

美衣は、俺が実の兄ではないと知っていたのか。



それを知っていて、ずっと妹のフリをしていたのか。



俺はしばらく経ってから、もう一度美衣の部屋の前に戻った。



「美衣、いるのか?」



美衣の返事はない。



俺は、美衣の部屋のドアをノックした。



「美衣、開けるぞ」



俺は、部屋のドアを少し開いた。



美衣の姿はない。



床の上には、雪の結晶が描かれた手紙が落ちていた。