兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》

その日からずっと要は私のお兄ちゃんでいてくれた。



赤の他人の私を妹として面倒をみてくれた要に、ありがとうって言わなきゃいけないのに、私はひどいことを言ってしまった。



要には、感謝してもしきれない。



私は要の優しさに、ずっと甘えていた。



要には、ずっと側にいてほしい。



私だけを見ていてほしい。



だけど、要はもう私のお兄ちゃんじゃない。



要には伝えられない想いが、涙になってあふれていく。