「兄ちゃん、おかえり!」 学校から帰ってくると、早く帰ってきた晴樹がシオンを抱いて撫でていた。 「紫苑って花、知ってる?」 突然、晴樹が口を開いた。 「紫色の花ってことしか知らない」 「じゃあ、紫苑の花言葉は、知らないのか」 晴樹が、シオンを床に置く。ニャ、と短く鳴いたシオンは、その場で丸くなった。 「紫苑の花言葉は――」 僕は晴樹の言葉を聞いて、思わず固まってしまった。