もう、何が起こってるいるのか脳が追いついていなくて、ぼーっとしてる僕にマネージャーが、


「どうする?泰西。せっかくの機会だよ?東京でチャレンジする?」


と聞いてきた。


「…まだ、分からないです。」


僕はただそう答えた。


もちろん、東京に行って俳優という仕事に挑戦したい。


けど…この土地を離れるのは嫌だった。


ここで仲良くなった友達、菜乃花とも…離れなきゃいけない。


それだけは嫌だった。


この感情を全部くるめて、「まだ分からない。」と言った。