風力発電の大きな羽がまゆっくりと回り始める。 気がついた時、僕はあの海辺の公園のベンチに座っていた。遠くから「カノン」が聴こえてくる。 ふと僕の手に暖かさを感じる。 その横に僕の手をしっかりと握る愛しい人がいた。 空からは、静かに雪が降っていた。 「どうしたの?」彼女が不思議そうに僕の顔を見つめた。 「なんでもないよ。夢を見ていたんだ。サンタクロースからの贈り物の夢をさ」 「まやみ愛してるよ」