ただ気がかりなのは、医者を辞めたはずのこの僕は、この世界では権威ある医師として迎えられたことだ。 でもそれはそれでいい、気にすることさえ小さなことだ。 まやみがもう一度、目を覚まし、彼女がまた幸せに生涯を過ごせるのなら。 それでいい。 愛する人がもう一度、その幸せを見いだせる力を持つことができるのなら。 僕はそれでいい。まやみ。