「彼女は。まやみさんはあなたに賭けたのよ」
「俺に賭けた? それはどういうことなんだ」
「あなたは実の妹であるまやみさんを愛した。そして、まやみさんもあなたの事を愛した。兄妹という絆を超えて二人は自分たちの純粋な想いを繋いだ。その結果、まやみさんの存在は貴方たちの世界から、消えうせなければいけない運命に向かわなければいけなくなった。
あの水晶のペンダントを託された人は、この世界に召喚するか、己の世界でその生をたとえ消えうせても、生きていくのか選択をしなければいけない。それは過酷な運命といってもいいのかもしれない。
サンタクロースは、罪深き人に救いを差し伸べる使者ではないのよ。


