俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

リリーとこれから先も一緒にいることができたらどれほど幸せだろうか。同僚ではなく、恋人として歩みたい。そしていずれは……俺が幼い頃から憧れていた『家族』として歩んでいきたい。

柄でもない空想に浸りそうになった俺を、ちょっと待てと言わんばかりに現実が引き止める。

そう、リリーは貴族だ。住む世界が違う。こうして同僚になれたことだけでも奇跡なのだ。これ以上関係は発展するのだろうか?

リリーに限らず、俺は貴族のことなど何も知らない。自分から知ることを避けている。嫌いな存在というのもあるし、リリーの未来を知ることになるかもしれないと思ったからだ。

リリーはいずれ、名家の公爵などと結婚することが決まっているのではないか?貴族は生まれた時から許婚がいるという噂を聞いたこともある。

俺は眠るリリーの髪に触れる。柔らかな栗色の髪。リリーが起きている時、この髪に触れてキスをするのはーーー。

俺の気持ちは、沈んでいくしか道はなかった。



「リーバスさん、お時間大丈夫でしょうか?」

落ち着くために一階へ降りリビングに入ると、小町に話しかけられた。

「…どうした?」

小町も俺の気持ちを知っているのか…。内心、彼女はどう思っているのだろう?格が違うと思っているのだろうか?心の中に不安が走った。