俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

「さすが議長だネ!」とリー。

「これでパーティーができますね!」とジャック。

「すごいですわ!」とフローレンス。

「見直したよ〜」とイワン。

カフェの中で急に騒ぎ出したアレックスたちに、店員や他の客が何事かとこっちのテーブルを見つめる。

「わかったから、静かにしろ!!他の客もいるんだぞ!!」

俺はアレックスたちを怒鳴りつけた。



カフェを出た後、俺たちは辻馬車でリリーの家へと向かった。

「マーロ通り、十三番地へ」

御者に目的地を告げ、馬車はゆっくりと走り出した。

俺たちのいたカフェがあるのは、タンバリー国の首都の大通りだ。多くの店や建物が立ち並んでいて、貴族や庶民が身分関係なしに行き交っている。

「あれ、王宮じゃありませんこと?ラス国にもありますけど、やっぱり国によってお城は違うのですわね」

フローレンスが、窓の外に建つ大きな豪華な建物を指差した。

「とてもきれいですね!」

小町が目を輝かせる。