俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

リリー・オクト。誕生日は八月二十二日。二十二歳の貴族。血液型はO型。趣味はパーティーとおしゃべり。家族は、両親と二人の兄と姉、祖父母に三人の弟という大家族。

リリーのプロフィールだけは、自分でも驚くほど記憶している。……しかも、全くどうでもいいことばかりを……。

あの資料は、メンバーの顔と名前を覚えるのに重要視していたが、メンバーを覚えたため必要ないと思っていた。

まさか、こんな時に必要になるとは……。

「……リーバスさんが思い出せないのなら、もう帰るしかありませんね……」

あきらめた様子で、ジャックが言うと、全員の表情が固まる。

俺はさらに一生懸命考えた。そして、頭の中に忘れかけていた情報が蘇る。

「マーロ通り、十三番地」

俺の発言に、全員が首を傾げる。

「……リリーの住所だ」

しばらく固まっていた六人は言葉を理解し、声を上げて喜んだ。

「でかした！リーバス！！」とアレックス。

「リーバスさん、ありがとうございます」と小町。