俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

おいしいものを食べている時のリリーは、本当に幸せそうだ。幸せな表情を見せるのは、貴族が食べるようなシェフが作った豪華な食事やスイーツではなく、一般人が食べるようなものだ。それが、何となく嬉しい。

「おいしい…!」

「これはうまいな…。ありがとう」

「いえいえ!」

カステラを食べながら、山車が来るのを待つ。しばらくすると、笛の音や太鼓の音が遠くから聞こえてきた。

「おっ!もうすぐここに来ますわ」

新喜劇の役者たちが目を輝かせる。

山車が少しずつ見えてくる。太鼓を叩いたり、笛を鳴らす人が先に歩き、同じ浴衣を着た女性たちが踊りながらこちらへと進んでくる。そして、大勢の人々に引かれ、花や人形で飾られた豪華な山車がやってきた。

ドリス国やタンバリー国にはない初めて見るもの。そのすごさと美しさに、俺たちは目を奪われ、取り憑かれたかのように山車や踊りを見続けていた。

しかし、恐怖はいつも突然訪れるのだと何かが起こってから気付かされるのだ。

……何が起こったのか、目の前で起きた出来事が信じられなかった。

ドンッ!!

大きな音が鳴り響いたと思った刹那、山車が一瞬にして炎に包まれる。そして、山車の中に隠されていたのであろう花火が音を立ててあちこちへと飛んでいく。