俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

その顔は反則だろう!と思わず言いたくなるような笑顔をリリーは俺に向けた。俺だけでなく、周りにいる多くの男たちの胸が高鳴っただろう。

「リリーさん、ええなぁ〜」

新喜劇の役者たちは、何とか景品を落とそうと銃を構えるのだった。

新喜劇の役者たちは勝負事が好きなようで、金魚すくいで誰が一番多くの金魚を捕まえられるか、という勝負はもちろんのこと、くじ引きで誰が一番いい景品を当てられるかという運任せの勝負や、誰が一番最初に出来立てのイカ焼きを食べられるかという勝負もあった。

「あっ、もうすぐ山車が来る時間やで!」

腕時計を井村が見る。

周りの人々は道の真ん中を開け、山車が来るのを今か今かと待っていた。

「リーバス!」

浴衣の袖をリリーが引っ張った。

「ん?何だ?」

振り向くと、リリーが一口大のカステラの入った袋を持っていた。

「これ、よかったら食べて。ぬいぐるみのお礼!」

無邪気に笑って俺の手にリリーは袋を持たせる。俺はすぐに言っていた。

「待て!…一緒に食べよう」

リリーは目を丸くする。

「いいの?私、リーバスに買ったんだけど…」

「いいんだ。せっかくだし、二人で食べたい」

そう言うと、リリーは「ありがと!」と笑ってカステラを一つ取り出す。そしてためらうことなく口に入れた。