俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

俺も呟いた。

「ルビーみたいだよね!」

「リリーなら、もっときれいな宝石をたくさん見てきたんじゃないか?これは宝石ではなく、ただの飴だぞ」

俺がそう訊ねると、リリーは「そうだけど…」と俺から顔をそらす。

「私は、宝石よりもこっちの方が好きだな。温かくて自由な感じがするんだ。私は宝箱に入れられてしまうよりも、人に触れてもらえる方がいい」

これが聞いてはいけない質問だとすぐにわかった。

「すまん。リリー、こっちを向いてくれないか?」

リリーが少し暗い顔で振り向く。その柔らかそうな唇に、俺はりんご飴をそっと押し付けた。

「…うまいか?」

リリーの暗い顔が、少しずつ明るさを取り戻していく。

「とってもおいしい!甘い…!」

リリーが再び元気になったことに、俺は安心し、りんご飴を口にする。甘さが一瞬で口に広がる。ドリス国にはない甘さだ。

二人で並んで食べていると、「あれ?どっかで見たことある人や思ったら、あん時の外人さんらやん!」と声をかけられた。

振り向くと、太郎さんを始め、新喜劇の役者たちが浴衣姿で立っている。

「うわ〜!こんなところで会えるなんて!」

リリーと愛子がはしゃぎだした。