俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

リリーに笑ってほしい……。

その思いで、準備は進んでいった。



日がすっかり沈んだ午後七時。もうパーティーの準備は整い、あとは本人が来るのを待つだけだ。

「電気を消して隠れた方がいいネ!」

リーの提案で、部屋の電気をジャックが消し、俺たちはあちこちに隠れた。

隠れておよそ五分後のこと。ドアが開く音が俺の耳に届いた。

メイドが出迎えに行き、何かを話す声が聞こえる。

どんな会話なのかはわからないが、リリーに元気がないのは確かだ。

「お嬢様、居間に夕食が用意してあります。少しでもよろしいので、召し上がってください」

「えっ…でも…」

「食べないとお体に触ります!」

話し声がだんだんと近づいてくる。俺たちの心に緊張が走った。

ガチャリ、とドアが開く。リリーが電気をつけた。

「お帰りなさ〜い!!」

俺たちは隠れていた場所から出て、手に持ったクラッカーを鳴らす。紙吹雪が空を舞い、地面にゆっくりと落ちた。

「えっ……?えっ……?えええっ!?」

リリーは最初時が止まったように呆然としていたが、しばらくするとパニックになりだした。