俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」

どこで、何をしていてもふと思い浮かぶのはいつもリリーのことだ。

ああ、やっぱり俺はーーー……。

「リリーがもし帰ってきたら、家に入れないように頼んでおきましたわよ!」

きれいな花瓶を持ったフローレンスが、部屋に入るなりそう言った。

「ありがとう、フローレンスくん。やっぱりサプライズだし、ちゃんと準備ができてからの方がいいよね!」

イワンが飾り付けを作る手を止め、笑顔で言った。

「どういたしましてですわ」

そう言い微笑むフローレンスの手に、まるで傘のような形をした花があった。

「その花は何なんだ?」

俺が訊ねると、「カルミアという花ですわ!」とフローレンスは花瓶に花を入れながら言った。

「この花の花言葉は、爽やかな笑顔や大きな希望ですわ。リリーに贈るのにぴったりでしてよ〜」

「ぴったりかぁ…。たしかにリリーの笑顔って最高だよなぁ」

アレックスが懐かしそうな顔で言う。

リリーは俺にとって……いや、俺たちにとってまさしく大きな希望だ。

リリーがいてくれるから、俺たちは世界平和に向けて一つになり、活動ができる。一般人とも隔たりなく関われるのも、リリーが笑顔でどんちゃん騒ぎに俺たちを巻き込んでくれるからだ。