こんなヤツに負けるなんて業腹だわ

こうなったら自棄よ

私は無愛想男の胸ぐらをつかんで、勢いよく引き寄せると
その根源である唇に、自分の唇を重ねた

というよりは、、、


「いってぇ、、、」

噛み付いてやった

キレた唇からは鮮血が滲んでる

手の甲で唇を拭うと、鋭い眼光が私を捉えた

「こんなじゃじゃ馬、、、いや百獣のライオンか
お前みたいな女初めてだ」

俗にいう火に油?焼け石に水?
兎に角、私のしたことはまるで意味がなかったようで

目の前にいる男は満足そうに笑った

悪魔のくせに、、、