あー、手首赤くなったじゃない

手首をさすりながら一応お礼を言った

「ありがとうございます。」

「男見る目がないのか、お前は」

ため息をついて、見下ろす目は鋭いけど、さっきとは
違う優しさも垣間見えた


「何よ。お礼を言った返事がそれ?失礼ね」

「恨み買うような付き合いはやめろ」

「あんたに関係ないでしょ」

「あんたじゃない。岡副 透だ。その悪そうな頭で
覚えとけ。」

「昨日も聞いたわよ。私だって、お前じゃないから」

「竹永 栞。だろ?」

「そうよ。じゃあね!」

無愛想男の前を通り過ぎてカフェに行こうとしたのに