玄関を開けるとそこには愛しい人の笑顔がある

初めて味わう対等な関係

「おかえり」
「ただいま」

格差のない恋はこんなにも心地いいものなのかと
頬が緩まずにはいられない

「なんだ、気持ち悪い」
「失礼ね。」
「栞、何考えてた?」
「教えてあげない」
「じゃあ、、、身体に聞くか?」

有無を言わさず抱き上げた透は、ちゅっと焦らすように
頬にキスをした

「なに、物足りないのか?」
「ち、ちがっ。着替えてくる」

笑い声を背中に感じて、一人込み上げた熱を冷ます
ように寝室へ逃げ込んだ