「【みつ】に会ったのはこの公園?」
確かに三葉は言った
俺は公園で女の子に会ったとは言わなかったはずだ
でも何故それを三葉が知っている?
家に帰りちび2人を咲に任せて
両親と3人で話をした
「三葉は……」
父さんがゆっくり口を開く
「三葉は俺の子だ……」
「は?」
今日は理解に苦しむ話ばかりで頭が痛い
もう何がなんだか分からない
「言ってなかったけどお父さんも再婚なのよ」
あの公園で会った【みつ】は三葉のことで……
俺に【幸福】をくれた
けれどその三葉の【幸福】を奪ったのは
紛れもない俺達の家族……
俺は……
三葉を幸せにしてあげたかっただけなのに……
全てにイライラする
もううんざりだ
「お前は……お前は三葉にどんな思いさせたのか知ってるのかよ!!
大人の勝手な都合で自分達の子供振り回して……マジふざけんなよ!!」
頭に血がのぼった俺は荷物をまとめる
「一葉!!何してるの?!」
「……うるさい来るな」
必要最低限の荷物をまとめた俺は部屋を出る
「待ちなさい一葉!!」
バンッ!!!!!
玄関の壁を殴る
止める父親を睨むとなにも言わず家を出た