「三葉ちゃんちょっといい??」


母さんが三葉を呼ぶ


「俺も行こうか?」


「ううん、ちょっと言ってくるね」


三葉が居なくなった部屋はなんだか寂しい


俺は机に置いた生徒手帳を手に取り

中に入れてあるあのしおりを取り出す



(もうこれがなくても大丈夫だな)



大事にしていたシロツメクサのしおりを
そっと机の奥に仕舞った



あの日、

あの頃から大事にしていたしおり……



このお守りを手放せる日がやっと来た