食事が終わり一葉の部屋に戻る


「ごめんな、うるさかっただろ?」


「全然!凄く素敵な家族だね!」


私は心の底からそう思う


「俺の両親再婚なんだ、咲と俺は母さんの連れ子で太陽と陽葵は父さんと母さんの子」

「そうなんだ……」

一葉はなんだか切なそうな顔でそう言う


「本当の父さんは病気で俺が4歳の時に死んだ
その二年後に母さんが今の父さんと再婚したんだけど...咲はすごく喜んでた
でも俺さ、父さんが初めて家に来る日に家を飛び出したんだ」

私は静かに一葉の話を聞く


「反抗期だったのかもな……でも今は父さんに感謝してる。父さんが居なかったら太陽も陽葵も生まれてこなかった
……三葉の過去を全て受け止めてあげることは出来ないかもしれないけど、どんな両親でも三葉のお父さんとお母さんが居てくれたから今ここに三葉がいる……俺は感謝してるよ」


一葉は照れくさそうに言った


一葉を……


彼を選んでよかった


自分自身がここに居ることを
これ程までに幸せだと思ったことはない


それは全て彼のおかげ


「一葉……大好きだよ」



彼は恥ずかしそうに笑った