いつもの様に教室に三葉を迎えに行く

いつも座っているはずの彼女の姿はなかった


「あの……小石川さんなら光華先輩に呼ばれて……」

光華?!

嫌な予感がする

「どこ行ったかわかる?!」

「そこまでは……」

クソ!!

場所は分からないけど
俺は走りだす

トイレ?

中庭?

思いつく場所はない


「一葉!!さっき光華ちゃんとみぃちゃんが一緒に居たって!」

「どこだ!!」

「体育館!!」


「陸!ありがとう!!」


陸斗が教えてくれた場所へ俺は無我夢中で走った


体育館に近づくと3人の女が座り込んだ三葉を囲んでいた


明らかに三葉が震えて肩で息をしているのがわかった



「三葉!!」


そこには三葉を囲む光華とその取り巻き


三葉は意識を失いかけている


「一葉?なんでここに……」


そう言った光華の言葉なんて耳に入らなかった


三葉は今にも過呼吸を起こしそうな程荒い息をしていた


「一葉……違うの!!」

「……るさい」

「え?」


「うるさい!!!」

光華の言葉を遮り
俺は三葉を抱き抱えた