次の日、俺は普通に学校へ向かった。

俺の進む道に、1人、女の子が座っていて。
「痛っ…、はぁ。」
その子は、道端に倒れ込んでいて、膝には血が滲んでいた。
制服を来ているから、中学生もしくは高校生か。
「大丈夫?転んだ?」
と、手を差し伸べた俺。
恥ずかしそうに俯き、彼女は、手をかけた。
「あ、ありがと。でも君学校大丈夫なの…?」
「あ?学校?別に行かなくてもいいし?てかこんなとこで何してんだ?」
最近はちゃんと行ってて、出席日数大丈夫だし、なんとかなるだろ。
「え、あの、私…」
頭を抱え、何かを必死に思い出そうとしていて。
「どうかした?名前は?」
「私、恋華。花園 恋華。君は?」
「俺は、新城 葵威。で、何があったか言える?」
恋華と名乗った彼女は、また考え出した。

5分ほど考えた結果。
「ごめん…、分からないんだ…、、、」
「住んでる場所とか、学校とか、後、何歳とかは?」
「恋華…花園 恋華しか覚えてないの、どうしよう、足痛いし…。」
大丈夫かよ!?この子が嘘をついてるとは思えないし、制服を着ているから、多分学校に行く途中か何かだったのかもしれない。考えたくはないけど、病気とかで、発作?的なのが起こって、一時的なものなのかもしれない。
「とりあえず、見てもらった方がいいよ、おんぶしてくから、乗って?病院行こう。」
「でも、あたし、重いよ?」
「今そんなこと言ってる場合か。まず、病院に行くしかないから。」

今いる場所から、歩いて10分位で小さな病院に着く。とりあえずおんぶさせて、向かった。