波と歌とアダージョと

都会の日々は目まぐるしい。

誰しもが見えもしない何者かに
焦りながら、せかせかと歩いてゆく。

あたしはそんな街で育った。
だからこそ今にも押し潰されそうな
この空気がとても苦手だ。

ふと腕についた時計に目をやる。
「あと10分しかないー…」

この慌ただしい街に溶け込むように
押し潰されそうになりながら
あたしも交差点を走ってゆくー…