いつの間にか、体育館へと移動していて
入学式が始まっていた
はげた校長先生の話をぼーっと聞きながら
頭の中は先生でいっぱいだった
「ねえねえ、名前なんて言うの?」
「え?!」
隣の子に話しかけられ
ぼーっとしていた私は驚いてしまった
「しーっ!(笑)」
女の子は笑いながら見てくる
周りを見ると、寝ている人ばかりで私の方を見ている人は少なかった。
「ごめんごめん(笑)
渡来 佑奈(わたらい ゆうな)だよ!」
「佑奈ね!
私は 山本 佳純(やまもと かすみ)だよ!
クラスに同じ小学校の子が男子しかいなくて、、
よかったら仲良くしよ!!」
2つ縛りで、ふわふわした髪の毛の
小柄でおしとやかな子だった
「私もクラスに同じ小学校の子いなくて、、
佳純これからよろしくね!」
不安でいっぱいだったけど、
なんだかんだ1年間楽しめそうだな
そんな事を思いながらも
自然と目は先生を追っていたことに
自分は気づいていなかった
