映画が終わり
もうそろそろ別れ際。

よし、

「彩芽。この前の返事はしていいか。」

胸の前で両手を握って下を向いていた。

「僕からも付き合ってほしい。」

するとゆっくりと顔を上げて

「ほんと?ほんとなの?
私、風太くんの彼女になれるの?」

これで忘れよう。きっと忘れられるはず。

比野さんは僕の胸に飛び込み、

「やっとだよ。
やっと風太くんと一緒にいられる。」

いいんだ。僕はこの子といれば。