「どういうこと?」

言ってしまった。

「これ、前に見せた写真。
ここに写ってるのは君なんだ。」

ますます動揺している。

「本当に私なの?」

「ほんと。なんて言えばいいか
分からないけどほんとなんだ。」

「記憶をなくす前、君と僕は
恋人だったんだ。」

「だから初めて会ったときも君の名前を
知っていた。おかしいと思っただろ。」

彼女は混乱してなにも言えないでいた。