こんな真剣な藤田の顔を見たのは初めてだ。

「多分そういう事なんだと思う。
中1のクリスマスの日のデート
薫は来なかった。それ以来僕の前から姿を
消して、またここで出会ったんだ。」

「何それ。超切ないじゃん。」

僕は今の決心を藤田に告げることにした。

「でも、話すうちにやっぱり薫の
ことが好きなんだ。
たとえ俺を忘れていようと。
もう一回薫と恋人に戻りたいんだ。」

「うう、お前…。」

え、藤田が泣いてる。

「頑張れ!!!!俺は応援する!
その恋お前に叶えて欲しい。頑張れ風太!」

握力が強すぎる握手を僕たちはかわした。