僕の話をきくと、

「お前は強いな。
薫ちゃんと別れるのか。
でも、お前の覚悟は相当だな。
それだけ叶えたい夢だってことだな。」

「俺だって離れたくない。
でも5年行くって決めたんだ。
その間薫にだって新たな出会いがあるに
違いない。だから彼女の時間を
奪いたくないんだ。」

うんうん。そうやって藤田は頷くだけだった。

「優しいな。いい奴すぎるお前。
ちゃんとお前の言葉で覚悟を伝えろよ。
そしたらきっと分かってくれるさ。」

今伝えなければ、今別れなければ
ずるずる引きずるだけだ。