「帰ろっか。
お母さんもきっと心配してるよ。」

彼女を自転車の後ろに乗せ、
走り出す。

冬の風は冷たく肌に突き刺してくる。

もう一度僕たちは恋人になれた。

ただそれが嬉しくて、寒さは
いつしか感じなくなった。

彼女は僕の服を握り、
同じように風を受ける。