ぱっと後ろを見た。

遠く端の方にいるあれは大山。

そしてその横にいるのは……。

女子だ。2人も腕を組んでいる。

誰なんだあれは。

「彩芽。ちょっとごめん。」

「もうすぐだよ風太。」

体が勝手に動いた。

僕はすぐに彩芽の腕の手を離し

大山の元へ人混みを掻き分けながら向かう。